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想像力がピアノを弾く力になる

今年度より年長さんになった男の子、曲の仕上げに入ってるところです。

 

フレーズの最後は静かに閉じて弾いてね(デクレッシェンドしてね)と伝えたところ、

 

最近は植物図鑑にはまっているのか?

「ここは食虫植物がアリを食べてしまったところ♪」

(…なるほど!!口を閉じる様がデクレッシェンドっぽい笑)

クレッシェンドしてほしいところを伝えると、

「さっきまでアリは1匹だったけど、たくさん集まってきたね!」

 

とのことです(^▽^;)

 

弾いてる曲はウェーバーの『狩人の合唱』なのですが(笑)

彼なりのイメージを聞きだした後に弾いてもらった演奏は、ちゃんと私が辿り着いて欲しいと思ってる音楽になっていました。(素晴らしい!)

 

クラシック音楽を弾くうえである程度は演奏の決まりといいますか、こうしたほうが美しいという弾き方があるのですが、もちろんそれは守りつつ。

 

でも、

 

どんな時も、弾き手の心の中は自由な発想を持っていても良い

 

と私は思っています。

 

音楽を聴いて自ら何を感じるのか、それをどうやって表現したら聞き手に伝わるのか。

想像力をもって弾くことも、ピアノを弾く楽しさの一つではないかなと。

 

もちろん作曲家の意図を知ることも演奏するうえで大事なことで、

自分がイメージしていたことと作曲家の想いが合致していたら興奮するし、

違っていたらそれはそれで自分の感性の幅が広がって、面白い!!

 

そういえば想像力といえば、先日の『らららクラシック』が「トムとジェリー」特集だったのですが、

トムとジェリーの動きや笑い声、足音全て、オーケストラの演奏なんですよね。

小さいころ何気なく観てましたが、音楽で笑わせてもらっていた記憶は確かにあって、

 

↓ちょっとこの動画じゃそれがわかりにくいですが、このトムが弾くリストのハンガリー狂詩曲の本気っぷり!

昔のアニメーションとは思えないくらい、演奏とアニメの一体感すごいですよね!

 

ディズニーも小さいころビデオが擦り切れるほど観ましたが、「ファンタジア」や「眠れる森の美女」なんかは特にオーケストラとアニメの融合が素晴らしく。

【ファンタジア】

↓ポール・デュカス作曲 交響詩【魔法使いの弟子】

 

よく考えてみたら、私の想像力の原点はこういった絵と音楽=アニメからだったかもしれません。

 

ですので、自分が演奏するときは言わずもがな、

レッスンでも大いにいろんな話が飛び交っています(^-^;

 

ドレスがふわっとなってるのよーとか

魔法掛かってるところだから、音色キラキラさせてとか

不安でいっぱいだからこんな音の配列なのねーとか

跳び箱飛ぶために踏み切ってるように弾いてとか…

 

(もちろん理論立てて説明される方がわかりやすい&できる生徒さんもいらっしゃいますので、

 その時には、体の仕組みや楽器のつくり、音楽理論を踏まえながらお話しています♪)

 

傍から聞いてるとだいぶふざけてるかもしれませんが、私はいつだって大真面目です!

 

そして、それに触発されて子どもたちが自由に感じたことを聞かせてくれる時間が一番好きです。

 

また面白い話を聞かせてくれたときには、紹介したいと思います(^^♪