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お休みの間に音楽を

学校や幼稚園が休校、休園になって半月が過ぎ、一般的な春休みの時期になりました。

もうすっかり春の陽気の中、教室の生徒さん達はマスク着用して元気にレッスンに通ってくれています。

 

コロナウィルスがいつ終息に向かうのかもはやわかりませんが、予防に努めるしかありませんね。

レッスン室では相変わらず除菌ウェットティッシュやパストリーゼを常備しています。

 

そんな中、レッスンしていて気が付いたことなのですが、

普段、長期の休みになるとみんなの練習がはかどらなくなる傾向にあるのですが(;^_^A

 

どこにも遊びに行けない今、みんな時間を本当に持て余しているのか、

練習が絶好調のようで、教材が進む進む…!!

 

特に、普段あまりレッスンに来られない高校生。

学校もなければ塾はオンラインで自宅学習、部活もない。

 

久しぶりにレッスンに来て思ったことは、顔色も良く元気そう!!

そして、あぁ、この子はそうだ、こんなに弾ける子だったな…

と思い出しました。

 

とても真面目な子なので、練習はできる範囲でやってきてはいましたが。

普段どれだけ忙しいのかがわかりますね。

 

またこの夏、初めてコンクールに挑む年長の生徒さん。

お休みで時間がたくさんあるからと、課題曲の譜読みを2曲とも、一週間で右手は全部終えてきました…!

 

まだ個人レッスンに通い始めて3か月ほどにもかかわらず。

読譜も導入の段階&課題曲もそう易しいものではないはずなのですが、

相当に努力した様子…!!

ちゃんと自分で読んで、うたって、理解して弾いていましたよ♪

そしてコンクールの曲だけでなく、基礎も大事だよと普段の教材もがんばって進めています(#^.^#)

 

年少さん、年中さんも練習、とってもがんばってます!

また様子をお伝え出来たらと思います(*^-^*)

 

 

ところで、

 

現在ご主人の仕事の都合でドイツ在住の友人が、所用で日本に帰ってきています。

 

ドイツではコロナの影響で、明日から一切の外出禁止とのことです。

学校や幼稚園はもちろんのこと、レストランや公園、習い事も禁止、

仕事もホームオフィスだったり、スーパーは入場規制で品薄だそうです。

 

そのような状況の中、おうちから出られなくなるかわりに、夜の18時にみんなで同じ音楽をという声掛けがあって、

第九を歌っても良いし、聴いても良いし、とのことです。

 

心が荒む時間、少しでも共に音楽をなんてドイツらしくて素敵だ、と友人が言っていました。

 

本当に有事のときは…

たとえば3.11のときのように…

音楽が心に寄り添うことも許されない、そんなときもあるかもしれないけれど…

 

でも今というときは、きっと音楽が生活を、心を豊かなものにしてくれるものと信じています。

 

少しでも早く終息しますように。

今日3月21日はバッハのお誕生日。

私の好きなピアニストのひとり、シフの演奏でゴールドベルク変奏曲を。

この最初のアリアを、2014年サントリーホールでシフがアンコールで弾いてくれたことが忘れられません。

 

 

シフがこの曲を弾いた後に、実はこのコンサートが東北に捧げるためのものであったとマイクを持って話し始めました。

そう話し始めると、ホールのいたるところからすすり泣く声…

でも、言葉に揺り動かされたというより、アンコールのゴールドベルクが祈りそのものだったからではないかと思います。

それを示すかのように、演奏中は会場がただならぬ一体感であったと記憶しています。

シフがスピーチで『政治や経済がそれらを助けることもあるでしょう、しかし、我々が思いを馳せることが大切なのです』と言ったことがとても印象的でした。


     

私はその時はなんとか涙をこらえていましたが、

そのあとに弾き始めたベートーヴェンの30番のソナタを弾き始めた途端、涙腺崩壊。

後にも先にも、こんな思い出深いコンサートはほかにありません。

いやしかし、アンコールなのに全楽章だったなー(^-^;

すごい…